本当は楽しいクリム童話/『新説・親指姫』
アンデルセンの『親指姫』は煮え切らないキャラクターのオンパレードです。
燕の助けを世話になった鼠のおばさんに悪いからと一度は断る親指姫。
息子の嫁にと親指姫をさらったひきがえるのお母さんも、
肝心の息子が事情を飲み込めずケロケロ鳴いているだけなのであっさり諦めます。
可愛いと連れ去った黄金虫は親類に可愛くないと言われて姫を置いてけぼり。
鼠のおかみさんに姫を紹介された土竜も最初は気持ちを隠して
こっそり直通の地下道を掘ってから求婚です。
煮え切らないの最たるは燕でしょう。
一度断られた姫の窮地を再度救ってあげたのに、
姫を花の妖精王子に引き合わせ、
自分は恋心を引きずりながら二人の結婚を見届けた後、
渡り鳥の生活を続け、ある童話作家の家の窓辺で熱い思いを切々と歌うのです。
可愛い、気だてがいい以外に主人公というにはあまりに魅力に欠ける親指姫。
ひょっとして本当の主人公は燕?
そしてタイトルは『愚図』。
悲しい恋の物語です。
燕の助けを世話になった鼠のおばさんに悪いからと一度は断る親指姫。
息子の嫁にと親指姫をさらったひきがえるのお母さんも、
肝心の息子が事情を飲み込めずケロケロ鳴いているだけなのであっさり諦めます。
可愛いと連れ去った黄金虫は親類に可愛くないと言われて姫を置いてけぼり。
鼠のおかみさんに姫を紹介された土竜も最初は気持ちを隠して
こっそり直通の地下道を掘ってから求婚です。
煮え切らないの最たるは燕でしょう。
一度断られた姫の窮地を再度救ってあげたのに、
姫を花の妖精王子に引き合わせ、
自分は恋心を引きずりながら二人の結婚を見届けた後、
渡り鳥の生活を続け、ある童話作家の家の窓辺で熱い思いを切々と歌うのです。
可愛い、気だてがいい以外に主人公というにはあまりに魅力に欠ける親指姫。
ひょっとして本当の主人公は燕?
そしてタイトルは『愚図』。
悲しい恋の物語です。