klimbrothers’s 童話と絵ブログ

本当ハ面白イクリム童話と絵描きグスタフクリムのブログです。

習作

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ART HOUSEさんの今年の絵本展のテーマは『一』と伺ってます。

それで『夢一夜』というたわいないお話を考えました。

出来れば今年は手描きの原画で制作したいなぁ、と思って

SMサイズのキャンバスを百均屋さんで何点か買ったのだけれど

想い描いている絵をどう形にしたらいいのか解らない。

技術の抽き出しが無いからね。

今日試しに前からあったキャンバスにジェッソを塗ったり

下地を作ってみたのだけれど、それでも先に進めない。



したいことがまだ全然形にならない。



絵の具の気持ちがまだ全然理解出来てないからね。



キャンバスをスキャンして、Photoshopで習作。



まだまだ試行錯誤をしよう。



このキャンバスが『一』をテーマの絵本になってくれるかどうか

それも定かでない。



絵を描く途中で好きなものに出会うことも本当に戸惑う。

この下地は嫌いでないのだけれど、この下地を生かせるのだろうか。

下地を生かし切る事が僕のしたかったこと?

それも解らない。



この習作は自分が絵本にしたい絵?

自分が机上に置くなり壁に掛けるなりして愛でたい絵?

でも、もしそうだとしたら、この通りに本当に描ける?

戸惑いばかり。



偶然は愛そう。

そういえばそれも僕の原点だったから。

偶然との出会いを楽しもう。



少しも信じていないし、自分を必ずしも喜ばせるとは限らないけれど

衝動も許そう。

ただ、焦らず、心を込めて。



少しぐらいは弾みも許そう。



自分に正直に描いた絵はたいていとてつもなく退屈な絵。

人気のあの人のようになんて描けない。この人のようになんて描けない。



でも、全体のこととはなんの関係もなく、今日も出会った。

地平線に入る薄ーい陰影。

長ーい倉庫とのほんの僅かなズレ。

空間を描くのに色も形もいらない。

こんな薄ーい陰影で充分だということ。

こんな表現は今時の流行じゃないけれど

つまり、言い換えると誰にもアピールしないけど

誰にもアピールしない、が僕の僕たる所以なんだから

それを認めよう。



そして、描き続けよう。