言葉は早見表
言葉は真実ではない。
ただの早見表だ。
楽譜と同じ。
目と耳だけで演奏の真実を読み取り再演出来る天才は希有。
だから、凡人の僕たちのために早見表としての楽譜がある。
そっくり演奏出来なくてもやり方だけは読み取れる。
読み取りさえ出来ればやり方を理解し、何度も繰り返す間に上手くなり
あの演奏に近づく。
その時やっと楽譜から解放される。自由になれる。
ただの早見表。教科書ですらない。
言葉も同じ。
直感で真実を理解出来ない凡人のための早見表。
便利な道具に過ぎない。
便利な道具と言っても、道具に過ぎない。
真実からは遠く、道具の使い込み自体が容易ではない。
だから、その使いこなしを目的、真実と勘違いしているのが
人間だ。