klimbrothers’s 童話と絵ブログ

本当ハ面白イクリム童話と絵描きグスタフクリムのブログです。

透明、不透明

五十過ぎて、自分の好みがはっきりしてきた。

色彩の三原則、色相、彩度、明度、って言うけど、

僕が惹かれていたのは、透明、不透明だった。

知らぬ間に惹かれていた絵にはそれがあった。

でも、それだけではなかった。

目の前にある生の光景を見ているときも、

僕はそこに透明、不透明を感じていたのだ。

白と黒の間に無限の透明、不透明が見える。

どんなにカラフルでも透明度が単一なら、なだらかな丘のように

それはひとつの平面、地平。僕にはよく解らない、意識できない心地よい或いは不快な模様。

カラフルではない。

透明度の変化、透明、不透明が僕に語りかけてくる。

不透明を見つける。白だけではないことは最近知った。

平面的なものの方が、実は多層だった。透明度が単一なら決して多層にならない。

彩度の問題ではない。色相の問題ではない。明度の問題でもない。

不当明度の問題。

僕の好みのおはなし。