残骸
久しぶりにお年賀状の仕事をしていたら、こんな残骸が残りました。
幾つもレイヤーを重ねて、試行錯誤して、結局これは要らないというレイヤーを削除します。
要らないレイヤーを隠したまま、表示しているレイヤーを統合すると、要らないと要るがはっきり分かれます。
そして要らないレイヤーを捨てるのですが、それも一枚一枚削除するのは面倒です。
今度は逆に要るレイヤーを隠し、要らないレイヤーだけを表示し、それを統合して削除・・・
という作業をしようとしたら・・・
現れたのがこの画像です。
憧れのバスキアをすぐに連想しました。
どのレイヤーも下絵のようなものだから、それらを纏めて表示することは作業過程では一度もありません。
まるで命の陰に隠れているあっちの世界のようなもの。
捨てられませんでした。
そして別名で保存しました。
人にとっても自分にとっても何の値打ちもない、けれど自分の命の痕跡として。
自分の意図するものでさえない。偶然。
もう一人の自分。
虚数のような絵。
だって、好きになったのだから。